世界は広い!
アメリカのとある州のある小さな町ではプロレスは日常。
学校の体育の授業に取り入れられているのはもちろん、老人のコミュニティーでもシルバーレスラーが溌剌と汗を流している。
プロレス人口は住人全体の8割近くに達し、野球やアメフト、バスケといった米3大スポーツを遥かに上回っている。
「ここの人達は偉大なアメリカの復活を心から望んでいるのです。
強いアメリカ、マッチョなアメリカ、それが私たちの理想なのです。
そしてプロレスこそ、ストロングUSAの象徴なのです。」
筋骨隆々の町長がスクワットをしながら語ってくれた。
町長室にはドナルド氏のポスターがたくさん張られていた。
さて、このこの町には新年恒例の伝統行事がある。
町一番の最強レスラーを決定するNYCS(ニューイヤーチャンピオンシップ)だ。
前年を通して行われたリーグ戦の東西の優勝者同士が、元日に町一番をかけて激突する。
勝者はその年のヒーローとして認定され、多額の賞金を手にすることとなる。
特筆すべきは、敗者に課せられるペナルティだ。
なんとリング上で射精をしなければならないのだ。
この慣わしは、町に古くから語り継がれる勇者エレクチオンの逸話によるものらしい。
今年は青いショートタイツのマッチョが、ハーパン野郎にKOされるという大波乱の結末だった。
青タイツの選んだ射精方法は自慰。(いろいろバリエーションがあるらしい。)
自らの持てる力を出し切って敗れた者の堂々たる射精に、町の人々は惜しみない拍手を送っていた。
リングでの昇天。
これもまた町人にとって重要なステイタスなのだろう。
アメリカの復活、あるかもしれない、と思わせる新年の一コマだった。
遊星からやってきたゾーン。
「宇宙の警察」を自負する遊星人は、地球の平和を維持するために勝手に来てくれた。
ありがたい人達である。
遊星人は、ほぼ地球人と同じ構造の生物なのだが、
ペニスの平均サイズは倍近くらしいよ☆
遊星人はどういう仕組みなのか巨大化できる。
なので地球を破壊せんと来襲する怪獣たちと闘うことができるのだ。
巨大化した遊星人のモッコリは大迫力。
危険を承知で見物に集まる人々が後を絶たない。
ベテラン・ウォッチャーのひとりが語る。
「モッコリもいいけど、今トレンドなのはケツ。
巨大なケツスジは命を懸けてでも一見する価値ありっすよ。」
次のバトルにあなたも出かけてみてはいかが?
休日に古本屋にふらりと立ち寄った俺は仰天した。
な、なんと「週刊エロレス」略して週エロが無造作に平置きされていたのだ。
マジ!いいの?アダルトショップにしか無いのかと思ってた。
いや、この間コンビニにあったけど・・・・
いやいや、俺の驚きはそこじゃない。
もちろんそれもあったけど本当に衝撃を受けたのはその表紙!
タケダが病院送り!?
えーっ!!!!
ってそれは俺も一応知ってはいたんだよな。
確か6~7年前の地下サマーフェスティバル。
地下プロと学生地下プロレスが合同で主催する大イベントだ。
大抵は学生がプロにボコられてて、若専には垂涎のイベントなんだけど。
この年は学生にすげーヒール軍団がいたんだよな~。
当時の地下チャンピオン、バルジマン・タケダが極悪ラフ攻撃で病院送りにされたって話、俺も衝撃だったもんな~・
いや~、こんな大きい写真で見るの初めて。
地下プロレスの画像はネットにもなかなかないし。
試合のDVDは超プレミアで数十万はするっていうし。
これはすごいお宝を発見しちゃったよ~。
震える手で俺は雑誌を手に取った。
幸い、埃の舞う店内には他に客の姿はない。
家まで待てない。立ち読みだ。
なになに、試合中にはなんとか射精を免れたタケダだが、全身打撲で搬送される車中で大量射精!?
その後3日間勃起が治まらなかったって!?
セルフ・バイアグラ状態じゃん。
タケダを葬った学生ヒール軍団のリーダー、デストロン東海林は見舞いと称して病院を何度も訪れ、実はタケダを犯しまくってたらしい。
タケダは若い精力に完全に征服されちゃったんだな~。
そいえば復帰後はファイトスタイルがガラリと変わったっていうもんな~。
今では完全なジョバーだし。
いやはや、なんということでしょう。
俺の頭はふらふらと霞み、立っていることさえ危うい状態になった。
あのタケダが、こんな屈辱的な辱めを受けてしまうなんて・・・・
ショックと興奮で三半規管がおかしくなっている。
だが・・・それよりも深刻なのはチノパンのファスナーをぶち破らんばかりの俺のフル勃起男根・・・・
い、痛い・・・・
動いたら射精してしまうんじゃないか!?
思った通り、背後には店主らしきオヤジがいた。
「ウチには客用便所はないんでね。」
俺は生まれて初めて古本屋の倉庫で自慰をした。
「3800円だよ。袋に入れる?」
その日以来、週エロがその店に置かれることは無く、あのオヤジはずっと不愛想なままだった・・・