青いショート・タイツが艶めかしいガタイ野郎が向かうのは鋼鉄製の檻。
チャンピオンには次々と過酷な試合設定が設けられる。
スティール・ケージ内での闘いは当然ヒールに有利だ。
この舞台がヒーローをピンチに陥らせるための装置であることは間違いない。
それでも王者アポロはパンツ一丁で試練の場に向かう。
プロレスの王座に就く者とは言うなれば雄の代表。
自らの肉体を誇示できなければ頂点に立つ資格はないのだ。
巨額を投じてわざわざ設えた舞台で、王者は自分の取るべき振る舞いを心得ている。
存分にヒールに暴れさせ、窮地に追い込まれる王者の姿を人々に見せるのだ。
この広い会場内で、男根をくっきりと浮き立たせているのはアポロひとりだけ。
対戦相手でさえ服を着ていて乳首すら見せていない。
タイトなブリーフにブーツという非日常的な恰好で、衆目の中甚振り尽くされる屈強な男。
この見世物の狙いとは、観客に非常に低俗で、だからこそ根源的な衝動を喚起させることなのだ。
だから主役はそれと解る格好をしていなければならないのだ。
傷つき、倒され、それでも敵に立ち向かう勇者のいで立ちは、男性性を強調し象徴しているべきだ。
急所を攻撃されたり臀部を露わにされるのも、雄のというものの美しさを表現するのに必須な演出なのである。
観客から漏れる野卑な忍び笑いは無論照れ隠しだ。
己の肉欲を直視できない弱き者が肉体の理力を思い知らされた時、脆くも崩れる自我を守らんと足掻いているに過ぎないのだ。
だが、結局アポロは試合に勝つ。
自分が見ていたものが肉欲開放セミナーではなく単なる勧善懲悪劇だったと気付き、観客は胸を撫で下ろす。
興業は所詮ビジネス。
あのままアポロが血の海に沈めば、雄力の啓蒙は果たせるだろう。
(でも哀れな子羊たちには刺激が強すぎるしな・・・・)
王者は勝ち続けることで、この先もやられ続けられるのだ。
アポロは闘いによって隆起した股間と艶っツヤのケツを誇らしげに振りながら観客にガッツポーズだ。
「おいおい!ドヤ顔すぎるんじゃねえか!」
突如背後から襲い掛かる第二のヒール。
「なんだ!?聞いてねえよ!」
アポロの抗議を覆面大男は完全無視だ。
先ほど倒したヒールも加勢して袋叩きにされるアポロ。
「まだやられ足りねえってツラだぞ!」
ケージの外の観客からより近い場所でリンチにあうチャンピオン。
依然アリーナ内でパンツ姿なのはアポロだけ。
「チャンピオンさんよ、こんなエロいパンツで出てきやがって、ホントはもっと痛めつけてほしいんだろ?!」
「おああっ・・・・」
試合中は理性を保っていたアポロだったが、打ち合わせにない襲撃には完全に虚を突かれた。
大男達によって鍛え上げた肉体が蹂躙される刺激に、いつしかアポロは大股を開きケツを突き出していた。
タイツが股に食い込む感触がアポロを忘我の領域に運んで行った・・・・
↓動画はこちら↓
アポロっていう名前がなんかそそる
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