オーセラ(左)とカワムラ(右)はミチノクの同期レスラーだ。
青春時代を同じ釜の飯を食ってきた。
そしてほとんどの時間を裸同士で過ごしてきた。
お互い言葉にはせずとも、二人の間には男同士にしかわからない絆が育まれていたに違いない。
二人のカードは、団体の興行では第一試合の定番となっていた。
黒タイツ一丁で、くる日もくる日も肌を合わせ続けるオーセラとカワムラ。
仲の良い二人とてリングの上では敵同士。
弱肉強食の世界で若い獣は死力を尽くしてぶつかりあった。
まるで互いのカラダを貪り合うように。
もう20試合以上、二人は闘ってきた。
その全ての試合で、オーセラがカワムラを下している。
そう、カワムラは一勝もできていないのだ。
しかも、フィニッシュは8割がた逆エビか片エビで決している。
股間の膨らみを晒しながら、全身がバラバラになるような痛みにたまらずタップしたことが何度あっただろう。
カワムラにはもうわからないのだった。
「コージ、今日は粘ったな~。
一瞬、極まらないかと思ったぜ。」
試合後のオーセラの屈託のない笑顔。
カワムラが顔面に感じる熱さは悔しさだっただろうか。
それとも・・・・
オーセラの逞しい腕が自分の脚をむんずと掴む。
次の瞬間いとも簡単に体を反転させられる。
そして、ズンッと腰に響く激痛。
「ぐは・・・・!」
薄い黒布に覆われただけの無防備な性器に照明の熱を感じる。
そして、そこに集中する夥しい数の視線のエネルギーを・・・・
凄まじい羞恥心に襲われ、必死にもがく。
だが、オーセラの腕はガッチリと自分の脚をホールドしてびくともしない。
奴のデカいケツが深く下ろされる。
「がはっ!」
全身を貫く刺激(そう、あれは痛みではなく”刺激”・・・・)。
呼吸もままならずジタバタともがくのみ。
(ああっ・・・・ダメだ・・・・・)
脳裏に浮かぶのはなぜかオーセラの笑顔。
俺だけに向かって微笑み、下の名前で呼びかける。
コージ、コージ、コージ・・・・・
腰が人間の可動域を超えて反らされる。
「ぐああーっうっふ・・・・・!!!」
カワムラは毎夜のように見る夢、夢精を伴った夢を反芻して思わずオーセラの視線から逃げた。
カワムラの、ほろ苦くも甘い日々は続いた。
先輩チームを相手にタッグを組めば、オーセラと心をひとつにできる気がした。
エロくなったヒューガジがオーセラを捻り上げる。
「逆エビってのは派手にやるもんだ。
オマエのはまだまだ甘いって。
カワムラをもっと満足させたいだろ?」
コーナーにいたカワムラは耳を疑った。
(え・・・・ヒューガジ先輩、な、何を言ってるんだ・・・・!?)
そして自分の出番になるとヒューガジはエグく責めてきた。
「ほー、なるほど、お前は責め甲斐があるな~。
オーセラが眼の色変えるのも解るぜ。
いいね~、そのツラ、たまんねーな。」
(せ、先輩は何を言いたいんだ・・・・?
オーセラが眼の色変えてる?
そ、そんなこと・・・・・!?)
戸惑っている間もなくカワムラはあっという間にフォールされてしまった。
柄タイツの食い込みを直しながら、ヒューガジは思わせぶりな笑みを残して退場した。
「くっそー!やられちまったな。」
汗だくで悔しがるオーセラをカワムラは直視できなかった。
(オーセラ・・・・お、おまえ・・・・・・)
言葉にはせずとも育まれる絆。
それは言葉にしないからこそ憶測でしか計れないものだ。
オーセラの、タイツが汗で張り付いたケツを盗み見ながら、カワムラは心の内でつぶやく。
(いいんだ、このままで・・・・
このままがいいんだ・・・・・)
しかし時の流れというものは、何一つとて変わらぬことを許さない。
カワムラのささやかな蜜月ですらも・・・・
ゼ〇ワンの若手との対抗戦。
オーセラとタッグを組み、カワムラは団体の看板を背負う闘いに燃えていた。
ショートタイツ姿の活きのいい野郎どもがイカ臭さを発散する。、
いつもより粘ついた視線がリングに降り注いだ。
オーセラは初めて肌を合わせる他団体のレスラーに興味津々だった。
イワサキのような大柄な男はミチノクにはいない。
長い時間をかけてイワサキの股間を弄るオーセラ。
ケツの締まり、玉の大きさを確かめているのだ。
カワムラはそんなオーセラの姿を微笑ましい気持ちで眺めていた。
(オーセラのやつ、股触るの長すぎだよ(笑))
カワムラの心がざわついたのは試合終盤だった。
オーセラの必殺片エビに悶絶する鮮やかなブルーのタイツ。
キタムラの悶えっぷりはカワムラが見てもエロかった。
「あうっ!んぐぐ・・・おおうっ!」
今にもイキそうな喘ぎ声に、オーセラも高揚しているのがわかる。
青い玉の膨らみがそれ自身意思を持つかのように蠢いた。
「あぅああっ!!!」
絶頂の雄叫びと共にキタムラはマットを激しくタップした・・・・
ミチノク・タッグは見事勝利し、団体の看板は守られた。
全身を駆け巡る喜び。
だが、カワムラはそこに小さな小さな青い染みを見出してしまうのだった。
敗北のショックに立ち上がれないキタムラ。
彼のケツに刻まれる青いスジ、そこに注がれるオーセラの眼の色・・・・
(気のせいさ・・・・)
だがこの砂粒のような疑念を払拭するためには、カワムラは相当な精神エネルギーを費やさなければならなかった・・・・
若手対抗戦は方々で好評を博し、程なくしてまったく同じカードが組まれることになった。
カワムラにとってはあまりありがたくはなかったが・・・
そしてカワムラの懸念したとおり、
キタムラはオーセラの片エビに悶絶しまくった。
前回よりも遥かに艶っぽく・・・・
「嫉妬」
その言葉をカワムラは今はっきりと意識した・・・・
数日後、オーセラが上気した顔でカワムラに告げた。
「おい!今社長から言われたんだけどな、オレ、とうとうショーキとシングルだってよ!」
よっかたじゃないか
カワムラの返事には一片の心もこもっていなかったに違いない。
(ショーキ、・・・だと・・・・?
オーセラ、お前が下の名前で呼ぶのは俺だけじゃなかったのか?
あの素晴らしい逆エビで昇天させるべき男は俺だろ!?
なあ!オーセラ・・・・・!)
言葉にしない想い。
自分の心の中は嵐が吹き荒れているというのに、オーセラの想いはどこにあるのだろう?
まさか・・・青一色・・・・・!?
(あのキタムラの青いタイツが憎い・・・・・!)
オーセラとキタムラのシングルマッチが行われている時間、
カワムラは控室でひたすらスクワットに励んでいた。
(オーセラ、お前を振り向かせるのはプロレスだけだろ?
俺は強くなる!
キタムラよりも、お前よりも!
そしてお前の逆エビを誰よりも最高に受け止めてやるからな!)
リングではキタムラが長い時間逆エビに捕まり、青い股間から発せられるエロ・オーラが会場を満たしていた。
辱めフォールで決着がついた時、オーセラはキタムラの股間を正面から間近で見て射精した。
男達の様々な情念が渦を巻くプロレス界。
魂が繋がり合う刹那の至福を得るためにはリングで闘うほかはない。
肉体をぶつけ合うことが唯一の方法なのだ・・・・・
↓動画はこちら↓
若手はショートタイツってのが定着してきましたね
- 関連記事
-
管理人のみ閲覧できます