「これはまた地下プロレスならではの展開!
必殺フルネルソンに不破を捕らえたポリスマン向井でしたが、下半身の密着状態に男性機能が発動してしまった模様です。」
「かつては剃刀のようなキレキレの身体を誇っていた不破ですが、今は不摂生が過ぎたのかいい具合にムチムチになってますからね~。
純白タイツからはみ出すケツタブがなんとも艶めかしい。
うーん、向井ならずとも男なら心乱さずにはおれないケツですね~。」
「ああっ、不破がケツを上下左右にグラインドさせてますよ!
純白タイツの前はもうギンギンだ!
フルネルソンを極める向井、なんとも苦しそうな表情だー!
射精を耐えているのでしょうか!?
一体どちらが攻めているのかわからない状況になってきました!」
「お巡りさ~ん、たまんねえよ!
プロレス技で攻められながらケツに硬っえチンポ押し付けられてさ~。
俺が逮捕されたら尋問はこんな感じでやってくれよな。
もうなんでも白状しちゃう、俺。」
「ふー、ふざけるなよー、チンピラが!んくっ・・・・」
「ああ?お巡りさんすげー感じてない?
俺よりヨガってるだろ?
ケーサツってのは激務らしいからね~。
タマッテるんだろ。
ガマンしないで出しちゃいなよ。
スッキリするぜ、ヒヒヒヒ。」
ポリスマン向井は警察機関の地下プロレスに対する知恵の粋を結集して創られたレスラーだ。
勃起はしても射精するのは試合に勝った時のみ。
打ち負かした相手に顔射、もしくは犯す、それ以外の射精はあり得ないのだ。
エロ攻撃に対する耐性は徹底的に鍛えてきている向井。
(な、なぜだ・・・・?
なぜに俺のモノはこんなチンピラのケツにこんなにも反応してしまうんだ?)
未経験の受動的な射精の予感に向井は動揺していた。
そしてフルネルソンがほんの少し緩んだ・・・・・
「あーっと!不破が向井の股間を蹴り上げたーっ!
向井、股間を押さえて蹲ってしまったぞーっ!」
「ポリスマン向井とあろう者が、こんな初歩的な返し技を食らってしまうとは・・・・
これは不破選手の性感攻撃が相当効いていたということでしょう。
まあ、あのケツじゃあ仕方ないですけどね~。
あのケツはもう、なんとも、たまりませんね~。」
「ぐぐ・・・っ!け、蹴ったな・・・親父にも蹴られたことないのに・・・・・・」
「ヒヒヒヒ!だから甘いと言うんだ。
フツー親父にタマ蹴られないって。
あのままイっちゃうのはお互い勿体ないだろ?
それよりお巡りさん、アンタ俺の思った通りだったよ。」
急所攻撃を受ける訓練も一通り積んでいる向井だったが、桜井ならともかく、金玉だけは鍛えられないものなのだ。
強烈な男の痛みに勃起も治まりそうな向井に不破の言葉が降ってくる。
「アンタは正義正義っていつも偉そうに言ってるけどさ。
正義って一体なんだよ?
ホントはアンタが一番〝正義〟ってやつを疑ってるんじゃないのか?
心の底では俺みたいなとことんまで堕ちる生き方が羨ましいと思ってるんじゃないのか?
え?
だから俺のケツに激しく反応したんじゃないのかよ?
アンタは正義じゃなくて性戯の男なんだよ、ホントはさ。
あ、なんか上手い事言っちゃった?俺。」
黄色い歯を見せてニタニタと笑う不破。
脂汗を流して急所の痛みに耐えながら、不破の言葉に引っ掛かりを覚える向井。
(あ、あんな外道の言うことなんか・・・・・まともに受け取るな・・・・・・)
村では神童と呼ばれ、近隣の町々では知らぬものがいないほど秀才の誉れ高かった少年時代の向井。
類まれなる頭脳の明晰さと反比例して、その肉体は貧弱だった。
背だけはヒョロヒョロと伸びたものの、洗濯板のようなアバラの浮く胸板、枯れ木のような手足、当然運動神経はゼロ。
誰もが羨む頭脳の明晰さを持ちながら、その内面は劣等感で満たされはち切れそうだった。
大人達には天才だ、神童だとチヤホヤされていても、同世代間では人気者には程遠い日陰の身。
凡慮な知能しか持たなくても、走るのが早い、野球がうまいなど身体能力に秀でたものが主役になる子供の世界。
(僕はお前たちとは違うんだ。)
無理矢理ひねり出した優越感は向井を卑屈な子供にし、ますます疎まれる存在となっていった。
やがて思春期に突入すると周りの少年たちはみるみる男の身体に成長していった。
もちろん向井とて正常に成長したのだが、どうしても自分の身体が男らしくないという思いに捕らわれてしまうのだ。
放課後遠くの町の精鋭を集めた塾にひとり向かう道で、運動部員の集団とすれ違う。
他愛もない馬鹿話に爆笑する野郎たち。
ふっと漂う汗の匂い。
変声期の声にまとわりつく切ない罪の響き。
まだまだ蒼い喉頭隆起が連想させる野性の予感。
向井は激しく勃起し、鞄を前に出した不自然な姿勢で集団をやり過ごすのだった。
(僕は・・・男らしくない・・・・・)
高度な知能を持ってしても、思春期の性衝動は制御できなかったらしい。
逞しい肉体すなわち男らしい、という短絡的な結論から抜け出せなかったのは、向井のまだ覚醒していない性嗜好のせいであったが、向井はこの時まだ気づいていなかった。
自分がどうして男らしいということにこだわってしまうのか?
悶々としながら高校生になった向井に、人生を変える出来事がついに起こる。
塾からの遅い帰り道。
駅まで近道をしようと何の気なしに曲がった裏路地に、その連中はいた。
所謂うんこ座りでタバコの煙の中に浮かび上がるシルエットは、〝男らしい〟ガタイの3人組だった。
そちらを見ないようにしながら足早に通り過ぎようとする向井に、男たちのひとりが目を止めた。
「あっ、誰かと思ったらガリ勉クンじゃないの~!」
一瞬ビクッとしつつ聞こえないふりで立ち去ろうとした向井の肩を、ごつい手が掴む。
「シカトかよ。ガリ勉クンは俺らみたいなバカとは話もしたくないってか!お!」
振り向くと中学の時に同じクラスだった奴だった。
名前は覚えていない。
たしか柔道部員だったか。
「コイツ、おれの中坊ん時のダチ~。や、ダチじゃねーかー。」
「こんな奴ユウマのダチっぽくねーし、ぎゃははは!」
「確かに!ひゃははっ!」
他の二人も立ち上がり、たちまち囲まれてしまう向井。
「コイツ、すげー頭いいらしくてさ、ゴリオが超ヒイキしてたんだぜ。ムカつく。」
「ゴリオってお前にチンコ咥えさせたヤツ?変態教師のくせに秀才クンには甘いのか?」
「ひでーなー。ユウマはそのせいでグレたっつーのによー。」
ユウマと呼ばれた向井の元同級生が向井の胸倉をつかむ。
真夏のことで、着ていたブカブカのTシャツがあっという間に伸びて、生白い腹が晒される。
「オマエ、ゴリオの正体知らないだろ?アイツ稽古の時寝技で俺らにヤラシイことしまくりだったんだぜ。」
もちろんそんなことを向井は知らない。
柔道部のことなど向井にとっては遠い遠い世界のことだった。
密かに羨望の念を抱いていたとしても。
「夏合宿の時なんかさー、海パン一丁でプロレスさせられたんだぜ。
柔道に役立つとかなんとか言ってさ。
そんで俺はさアイツのチンポ固めでひでー目にあわされたんだぜ。」
「ぎゃははは!出たーチンポ固め!その話何度聞いてもウケる。」
恐怖で一言も返せない向井は、おもわず柔道部の夏合宿を想像していた。
中学の指定の水泳パンツは競泳用で、当時は当たり前のようにブーメラン・タイプだった。
紺色のブーメランパンツの逞しい男たちが畳の上で絡み合っている。
向井にとってあまりに眩しすぎるその光景。
股間が熱くなっていくのが解かった。
「オマエのことすげー優しく扱ってたあのゴリオはな、超変態野郎なんだよ!
チンポ固めって解かるか?え?」
Tシャツを掴むユウマの腕に力が込められる。
あまりの恐怖に口をパクパクさせることしかできない向井。
「ユウマ、こいつにチンポ固めかけちゃえば?」
「ひゃははは!それいい!チョーいい!」
ユウマが手を放し、向井はよろめきその場に尻餅をついてしまった。
「よっしゃ、やるか!チンポ固め。俺もたまってるしな。」
坊主頭にピアスのユウマが、Tシャツを脱ぎ捨てる。
自分と同い年のはずなのに、恐ろしく成熟して見えるユウマの上半身に向井は息を呑んだ。
「ユウマ気合入ってるな~!裸になるのかよ~。ひゅー!」
「バーカ!チンポ固めはハダカじゃなきゃできねーだろ!」
B系のボトムスのベルトに手をかけるユウマ。
ざっと堕ちたデニムパンツの下には、筋肉隆々の太い足があった。
そしてユウマの着けている黒い下着。
向井はそれまでこんなに煽情的な男の下着を見たことがなかった。
今ならマイクロビキニとか呼び方を思いつくことはできるが、当時の向井にとってそれは褌にしか見えなかった。
かろうじて局部を隠す薄い布の盛り上がり!
かすかに光沢を放つその生地は、ユウマのデカいイチモツを覆い隠しつつ強調していた。
「おらっ、チンポ固めだ!食らえ!」
ビキニパンツの筋肉野郎が向井に襲い掛かかった。
気付くと向井はユウマの股間に顔を埋めた形で頭を太い両足に挟まれていた。
リバース・ヘッド・シザース=チンポ固め。
すごい力で頭部を挟まれ気遠くなりそうになる。
しかも口も鼻もユウマの股間に押さえつけられていて呼吸もままならない。
ユウマが動くたびに額のあたりに感じるのは、明らかに勃起した男根だ。
すえた匂いが鼻孔を刺激する。
子供のころからプロレスごっこすらしたことのない向井にとって、この状況はとても現実として受け止められなかった。
これは地獄?それとも・・・・!?
「おらっ!ギヴか!おらおらっ!」
涙と鼻水と涎で、顔がぐちゃぐちゃになり、ユウマの黒いパンツに染みを作る。
プロレスの知識が皆無の向井は、タップする発想もない。
「こいつシブトイな。まあいいや、チンポ固めはこれからだし。」
「おー!最後までやる?ユウマすげー!」
向井の頭を締め付けていたユウマの脚の力が少し緩められる。
息も絶え絶えといった感じの向井。
ユウマは上半身を起こし自分のパンツの脇からギンギンの男根を取り出した。
「おら!咥えろ!」
凄まじい握力で頬を捕まれ、思わず開いた口にユウマの勃起チンコがねじ込められる。
がっ!
あまりのことに頭の中でパニックを起こす間もなく、口内に液体が満たされた。
「くそっ!出しちまった・・・・くー!」
ユウマが男根を引き抜き立ち上がった。
精液に激しくむせる向井。
「ゴリオのチンポ固めはこっから超長かったのに・・・・ちっ!」
「すげー!ユウマ!大迫力じゃん!」
「オイオイ、オマエちゃんと見張っとけよ。ケーサツに通報されたらメンドイだろ。」
「なあ、コイツ勃ってるぜ。」
そして向井は全裸にされ、ケツこそ犯されなかったが散々若い獣たちによって慰み者にされ、強制射精させられたのだった。
参考書やフデバコの中身が散らばる路面に精液まみれで取り残された向井は心に誓った。
(許さない・・・・・僕は・・・いや、オレは・・・・絶対強くなる・・・・・・)
不破のデザイン坊主があの日のユウマに重なる。
「オマエ・・・・ぜってー許さねー・・・・・!」
「それそれ、お巡りさんのその眼、そそるー!勘違いのジコチュー野郎の眼!」
不破の濁った眼がギロリと向井を見据えた。
「チンポ固めかけちゃおっかな。」
向井の頬が引きつった。
つづく
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