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インディー裏街道⑯

ふいに空が水漏れを起こしたかのようにわずか数分で地表を水浸しにした雨は、先ほどまでの轟音が空耳だったかと思うほどすっかり止み、今では星の瞬きが見える。
その数分のうちに、水芸人の舞いのごとく長い手足から水のひれを伴った鮫島の打撃技が、藤堂の肉体に何発も打ち込まれた。
バシッ!ゴスッ!と確実にヒットしている音が雨の音に負けじと響き渡り、そのたびに盛大な水飛沫を上げて藤堂がリングにダウンした。
赤いタイツが捲れ上がったまま皮膚に張り付き、豊満な大臀筋が8割がた顕わになった筋肉野郎は、倒されても倒されても立ち上がった。
雨のベールの向こうで繰り広げられている死闘を、カムイは文字通り固唾を呑んで見守っていた。
(藤堂、勝ってくれ・・・・・・!)
そして雨雲が去った今、水浸しのリングには、こちらに背を向けるかたちで片膝をつき両腕を踏ん張ってまたも立ち上がろうとする赤タイツの姿があった。
その向こうには完璧な肉体に紫のタイツを張りつかせ、それ自体凶器のような膨らみを誇示する若者が仁王立ちしていた。
「オッサン・・・・いいぜ。前より耐久性が増したんじゃないか?楽しみがいがあるぜ。」
精悍なマスクに残虐な笑みを浮かべる鮫島。
「・・・・・・・・・・・・」
藤堂は言葉を発することさえままならないのか、肩で息をしながら目の前の若者を見据えるのみだ。
自我のようなものが芽生えはじめた少年期、たまたまテレビで見たプロレスに衝撃を受け、以来プロレス漬けの人生を歩んできた藤堂。
男の闘いを見世物にするプロレスという文化。
そのあまりにも俗にまみれ、あまりも崇高な世界。
雄の性を根源から突き動かすエロティシズム。
『そこに携わる者は心身ともに強靭でなければならない』
誰よりも鮮烈なやられを演じられる者は、誰よりも強いことが前提条件なのだ。
藤堂はそのことを信条として生きてきた。
『俺は最強でなければならない。』
ところが数年前、鮫島に実力で敗れたことにより、藤堂の心は粉々に砕かれた。
ジグソーパズルのようにバラバラになった心のピースが再構築された時、それは以前とは形を変えていた。
『俺は自分よりも強い男を求めていたのかもしれない。そしてその男に征服されたいと望んでいるのだ。』
藤堂は自分の心変わりを直視することが出来なかった。
一生の居場所と決めていた地下プロレスを去り、地上のインディー・レスラーとなったのは実は逃避だったのだ。
鮫島からの逃避行。
(俺は今日、ここでまたこいつに負け、そして陵辱されるのか?それが俺の望みなのか?)
確かに鮫島の拳が腹にのめり込む度、蹴りが骨を砕かんばかりに打ち込まれる度に、藤堂の肉体は悦びに打ち震えているかのようだ。
もともと総合格闘技系のファイトスタイルを得意とする鮫島の打撃技は的確で重い。
前回の闘いではなすすべもなく翻弄された藤堂だったが、一度対戦した相手の動きはある程度見切ることができる格闘技センスを藤堂は持っていた。
(わざと技を受けている・・・・!?)
藤堂は自分が解らなくなっていた。
もちろん見切ることができても鮫島の打撃技は容易にかわすことのできる代物ではない。
やられを楽しむにはあまりにダメージが大きく、そんな余裕などない。
だが藤堂は鮫島に痛めつけられることに確かに悦びを感じていたのだ。
膝立ちの藤堂の髪を掴み立ち上がらせる鮫島。
膝蹴りが藤堂の腹にのめり込む。
「ごふっ・・・」
思わず前かがみになる藤堂の顎を超高速のアッパーが抉る。
バシャーン!!!
派手な水しぶきを上げ、仰向けにダウンする藤堂。
鮫島は不敵な表情で藤堂の股間を踏みにじった。
「オッサン、あんたは痛めつけがいがありすぎるぜ。おら、またこうして踏んで欲しかったんだろ?自慢のモッコリを。」
「おわ・・・・んぐ・・・・・・」
あの屈辱の敗北の記憶が蘇る。
トラウマとなった股間踏みつけが今また再現されている。
(おあ・・・イッてしまいそうだ・・・・・)
藤堂の男根が波動砲のように雄汁を噴きあげようとする1秒前、鮫島の金色のブーツが股間を離れた。
「やっと実現したスペシャル・マッチだ。もっと楽しませてもらうぜ。」
鮫島はダウンする藤堂の頭部側に移動すると、反動を付けず重力に任せるように膝を落とした。
「ぐえ・・・・」
首元にヒットするニードロップ。
のたうつ藤堂を無表情で追う鮫島。
今度は腰に膝が落とされた。
「あがっ・・・・!」
瀕死の獅子をじわじわと絞め殺す大蛇のように鮫島が寝技を仕掛けてきた。
STF。
がっちりとホールドされた足は鎖で縛りつけられたかのように少しも動かせない。
不自然に折り曲げられた関節が悲鳴を上げる。
そして気道をふさぐ太く弾力性のあるモチ肌の筋肉。
(鮫島なのにモチ肌とは・・・・)
霞んでゆく意識の中で藤堂はそんなことを想っていた。
鮫島の顔が、自分の頭のすぐ後ろに密着している。
荒い吐息が藤堂の耳の後ろに感じられる。
「オッサン・・・・、俺に痛めつけられて嬉しいか?俺はすっげー嬉しいぜ。」
囁くような声が吐息とともに耳を刺激する。
鮫島が首を極める手を片方解いた。
再び気道を確保した呼吸器官が酸素を求めて忙しく収縮する。
解かれた片腕は藤堂の上半身を這いまわり、パンパンに張った大胸筋の先端にたどり着いた。
「ここの感度もよさそうだな。」
「ああっ・・・!」
乳首に鮫島の指が触れただけで藤堂の全身がびくっと痙攣した。
「ふふん・・・年下に乳首をいじられて悶絶するとは、無様なオッサンだな。」
絶妙な緩急をつけて乳首を弄ぶ武骨な指。
藤堂の両手はフリーなので鮫島の片腕の動きを阻止しようともがくのだが、乳首から全身に走る電流のような刺激に抗えない。
カムイはリング下で快感に酔いしれる藤堂を複雑な思いで見ていた。
今日の藤堂のやられ姿は間違いなく最上級だ。
藤堂のエロやられを長年自慰の材料にし続けていたカムイから見てもそれは言える。
だが・・・・何かが違う・・・・・
藤堂の強さが見えない・・・・・・
(俺が愛してやまないのは、強い藤堂だ。強い藤堂のやられが俺を興奮させるんだ・・・・・)
あの数年前の敗北以来、若造に辱められる快感の幻想に囚われてしまった藤堂は、今まさにその幻想の中で自慰行為に及んでいるのだ。
カムイはそう悟った。
だめだ・・・・藤堂をこんなところで堕落させるわけにはいかない!
「藤堂!目を覚ませ!本当に鮫島はお前より強い男なのか!?一生こいつの性奴隷に成り下がってもいいのか!?」
カムイの悲痛な叫びも、鮫島の吐息に完全に麻痺状態に陥った藤堂の耳には届かなかった。
冬の雨に濡れそぼったリングで2人の筋肉野郎が湯気を上げて絡み合っていた・・・・・


人気のないスタジアムの外に、轟音を響かせて一台のバイクが現れた。
白バイだ。
だがそれに跨る男は、白バイ隊員とは明らかに様子が違っていた。
上半身裸!?
見事に鍛え上げられた筋肉の盛り上がりが、スタジアムの外に漏れる照明によって陰影を作っている。
降り立った男の下半身は・・・・・・
なんと明るい紺色のビキニパンツだった!?
同系色のブーツを履いた男の姿はまさにプロレスラーのそれだった。
静かに球場の入り口に向かう男のショートタイツのケツには「POLICE」の文字が黄色く浮かんでいた・・・・・


つづく






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Comment

新キャラ登場ですね!
パンツいっちょで白バイっていうのを想像するだけで膨らみます←

ブルーカレーパンさんへ

俺自身も思いついた時に興奮したキャラです。
K官レスラーの今後の活躍を見守ってください!

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