自分への大歓声を聞きながら、グロッキー状態の男はエプロン・サイドで大股を広げる。
股間にも丁寧にプリントされたタイツの柄は、そこが見られる(見せる)部分だと想定されていることを物語っている。
相手の技を堂々と受け、その威力に悶絶する姿こそプロレスの華だから。
とは言え、この試合は男にとって絶対負けられない大勝負だった。
この禍々しいツラのコイツには、コイツだけには勝たなければならない。
だが・・・・
奴の想像を絶する喧嘩ファイトに男の逞しい肉体はボロボロに破壊されていった。
そして運命の一撃が空を切り裂いて男の顔面を打ち抜いた。
もうこの時点で、男の闘争本能の炎は消えてしまっていたのだ。
敗北感が、男の心を押しつぶし、踏みにじり、ぐちゃぐちゃに引き裂いた。
しかし屈辱の時はまだ終わってくれなかったのだ。
マウントでいいように殴り倒されたあげく、駄目押しのチョークスリーパー。
すでに遠退いていた意識が完全に途切れる。
男はプロレスの試合に敗れたのではなく、男の闘いに敗北したのだ。
ファンの落胆の怒声。
「失神です!」実況の叫び声。
その後の記憶は断片的だ。
ただ、若手に担ぎ出される自分の姿はなぜか俯瞰映像として脳裏に焼き付いている。
男としてこれ以上ないほどの情けない姿。
いい年をした男が柄パンの股間を晒して卒倒している。
ああ、股間のプリントがこんなところでもお披露目されてるな・・・・・
男の心は怒涛の屈辱から逃避するためなのか、自虐の快楽に流れていった。
そもそもの始まりはムラカミの道場破り。
旗揚げ戦を目前に張り切っていたオオタニは流血の憂き目にあい、奴への復讐を誓う。
そして団体の晴れの日に実現した一騎打ち。
誰もが悪鬼成敗の大団円を予想した大一番で、オオタニは返り討ちにされたのだ。
言い訳の余地のない完全敗北で。
ファンは総合格闘技系出身であるムラカミの強さに驚嘆し、老舗のプロレス団体の出であるオオタニに失望した。
屈辱にまみれたオオタニのリベンジ戦は3か月後にようやく実現する。
「ぶっ潰してやる!」
プロレスの魂を、男のプライドを粉々に砕かれたオオタニが吠える。
「殺してやるよ!」
だが、ムラカミの狂気は底の見えない闇だった・・・・
総合格闘技に対抗するため、グローブ着用で闘いに臨んだオオタニ。
正当なサブミッションで狂犬を追い詰めるが・・・・・
放送席の目の前でダウンする柄パン。
この妙に既視感を覚える光景は・・・・!?
ああ、またしてもオオタニの柄タイツはリングに沈められてしまったのか!?
試合の行方は果たして・・・・・!?
↓動画はこちら↓
オッサンのエロさムンムン※お知らせ
私用のためしばらく更新をお休みします。
再開は7月下旬になると思います。
いつも訪問してくださる皆さま、ありがとうございます。
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大股開きで担がれるのとか最高です。
いつもありがとうございます。
7月下旬の復帰までお待ちしております!