場外のマットのない硬い床に叩きつけられ、鍛え上げた筋肉が悲鳴を上げる。
アンダーウェアのような純白のパンツの股間が、至近距離で大勢の人間の好奇の目に晒される。
並みの男なら完全に心が折れる状況でも、俺は立ちあがる。
「メックスーっ!頑張れーっ!」
俺を力一杯応援してくれるキッズの声が聞こえるから。
敵のアンディーはタフな野郎だ。
実力も人気も団体ではトップクラスの俺でさえ、気を抜いたら勝てない相手だ。
今夜の奴の気迫は凄まじい。
パワー技と遠慮のないラフ攻撃によって俺は劣勢に追い込まれていった。
椅子攻撃は正直効いた。
折り畳みのパイプ椅子ならまだしも、一切衝撃を吸収しない硬い材質の椅子で思いっきり殴りやがった。
一瞬飛んだ意識を、キッズの声援が辛うじて繋ぎとめる。
俺は感心しないが、凶器攻撃もプロレスでは許容された攻め方だ。
どんな卑劣な責めだろうと真っ向から受け止める。
それがベルトを巻いた男の闘いなのだ。
それが宿命なのだ。
だが・・・
さっきから試合を妨害し続けるコイツは許せない。
アンディーの専属プロモーターであるこのメガネは、場外乱闘に加わったばかりか、とうとう俺のフォールを邪魔しやがった。
レスラーでもないのに男の闘いを茶化すとは、とんでもない冒涜行為だ。
卑怯者を成敗せんとする俺の雄姿に、キッズは大喜びだ。
得意になるあまり一瞬気を抜いたのが間違いだった。
ドヤ顔の俺を背後から襲ったのは、アンディーの仲間のブルータスだった。
常識外れの怪力で背中をしこたま蹴られ、たまらずダウンした俺に、ブルータスの思いストンピングの嵐が降り注ぐ。
くそ・・・っ、このままではマジで潰されちまう。
必至で勝機を掴もうと足掻く俺だったが、実質3vs1となった試合では、肉体が破壊される苦痛にのたうち回ることしかできないのだった。
そして、ついにアンディーの必殺後ろ蹴りが俺の顎に完璧にヒットした。
火花の散る衝撃から、後頭部がマットに叩きつけられるまではスローモーションのようだった。
キッズの悲鳴、アンディーの勝ち誇った笑い、そして、股間に感じる湿った感触。
闘いに没頭するあまり勃起するのは男なら仕方のないことだ。
俺のイチモツも随分前から硬くなっていた。
分泌されたのは小便なのかカウパーなのか、まさか・・・・精子?
完全敗北を悟った本能が過剰反応したのか?
それとも、薄れゆく意識の中で俺が今感じているこの高揚感は・・・・もしかしてオルガスムスなのか?
俺は、KOされてイッてしまったというのか!?
反失神状態で戦闘能力など微塵も残っていない俺を、アンディーとブルータスはさらに痛めつける気だった。
奴らの定番の合体技、天井式パイルドライバーの態勢に抱えあげられる俺。
「おーい、みんなのヒーローメックスさんよう、まさかアンディーの蹴りでイっちまったのか?
うあっザーメンくせーっ!すっげー、まだ勃ってるじゃねえか!変態だな!」
「ふふっ・・・!さっきの蹴りは会心の一撃だったからな。俺も興奮してきたぜ。
人気者君、次の一突きも効くぜ~!そりゃっ!」
合体パイルが火を噴き、俺の脳天はリングに突き刺さった。
すでに白濁していた意識が完全に途切れる直前、身も蓋もない完全な敗北をキッズに見せてしまった屈辱と恥辱で、今度は完全に射精したのを認識した。
これまでに味わったことのない絶頂だった。
後になって知ったのだが、すでに昏倒している俺を、アンディーはわざわざフォールしたらしい。
あくまで正当なプロレスの試合で俺を葬ったということにこだわったのだろう。
仲間の助けを借りて正当もへったくれもないものだが、それがなければ俺が勝っていたのかはわからない。
アンディーのあの蹴りの破壊力、いや、この試合全体を通して発散される奴の男力、黒いタイツの股間の迫力に俺は抗うことができただろうか?
白の闘士たる俺は、黒い力に跪かされることを予感していたのではなかったか?
アンディーの征服欲は止まるところを知らず、意識のない俺にさらなるトドメを刺そうとしたらしい。
ブルータスは、俺のケツに突き立て、突き刺す勢いだったということだ。
仲間たちが助けに来てくれなかったら、俺のレスラー生命は絶たれていたことだろう。
アイツらには感謝しきれない。
だが・・・・
もし、あのままリングの上で殉職していたら・・・・・
俺は失神していても究極のエクスタシーに目覚め、この世のものとは思えない快感の内に再び昇天したのだろう。
そんなことをふと思ってしまうのだ。
↓動画はこちら↓
またショートタイツになってくれて嬉しい↓メックスの過去記事はこちら↓
「墺太利のモッコリ野郎」「納涼マッチョ」
- 関連記事
-
もうこういうの穿いてるだけでググッときてしまいます。
キッズの応援を受けるヒーローなんて、しかも寄ってたかって甚振る・・・ヤバイって!
ヤラレがいのあるイイ男って感じでしょうかね。